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広島の旬の食材で開催。
思わず「おいしい」がこぼれる「あゆみ食堂」

2018.05.30 大塩あゆ美 | 料理家

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季節の食材を生かしたケータリングが人気の「あゆみ食堂」。広島初となる、大塩あゆ美さんの料理教室が「デイト ワークショップスタジオ」にて行われました。題して「二種の餃子と、餃子と食べたい副菜」。あゆ美さん自らが、広島の産地直売所で選んだ旬の食材たちが料理台に並び、準備は万全。ここからどんな料理が出来上がるのでしょうか。

凍らせてから揚げる?驚きの調理法

まずは「ごぼうのモチモチ揚げ、黒酢ソース」。あゆ美さんは蒸してアツアツのごぼうをトントン叩き、片栗粉を割れ目に入れ込むようにリズムよくつけています。ごぼうの繊維の中まで片栗粉が入ることで、お肉のようなモチモチした食感になるとのこと。そしてここで驚きの展開。なんと下ごしらえしたごぼうを冷凍庫に入れるのです。凍らせることで油に片栗粉が散らなくなり、油が汚れにくくなるそう。目からうろこの調理法の説明に、参加者は写真を撮影したり、細かくメモを取ったりしながら真剣に耳を傾けます。凍ったごぼうをポキっと折って揚げ、黒酢ソースを絡めれば完成。「凍らせて保存できるからお弁当にもすごく便利なんですよ。わたしのケータリングでも人気のおかずです。」とあゆ美さん。

いつものサラダも旬を合わせて

次に「新玉ねぎのコールスローサラダ」のドレッシング作り。一般に、コールスローはマヨネーズと合わせるものが多いですが、今回はドレッシングに玉ねぎを使うことで軽やかさのあるコールスローに。キャベツ、ニンジンの千切りに産地直売所でみつけた八朔も加えて、春らしく。その間、キッチンを縦横無尽に動きながら、要所要所で分かりやすく調理のポイントを教えてくれるあゆ美さん。使いやすい道具や、お気に入りの食材、調味料の使い分けのポイントから、保存方法やアレンジの方法まで、毎日の料理に役立ちそうなヒントを惜しみなく披露してくれます。発見に満ちた情報をおうちに持ち帰ってすぐ活かせるというのも、料理教室の醍醐味です。

餃子づくりにも隠されたメリハリが

そしていよいよ本日の真打ち、餃子へ。今回は二種類の餃子をつくります。ひとつは肉と玉ねぎだけを使用する究極にシンプルな「焼き餃子」。あゆ美さんの最近のイチオシレシピだそう。もうひとつは、細かく刻んだパクチーの入った「エビの水餃子」。具を準備しながら、手間を省いてもいいポイント、ここは外さないほうがいいポイントをしっかりと教えてくれるのも嬉しい限り。普段なら面倒だと感じてしまうひと手間も、美味しく仕上がる理由まで丁寧に説明してくれるから、自然と「やってみようかな」という気になってきます。

焼き上がりの瞬間、心がひとつに

餃子の具を、参加者みんなで皮に包んでいきます。皮はあゆ美さんお気に入りの製麺所から取り寄せたもの。自然と会話が弾み、教室はいっそうにぎやかに。あっという間に包み上げられた餃子に、いよいよ火を通していきます。まずは焼き餃子。温まったフライパンに餃子を並べ、お湯を加えて蓋をし、蒸し焼きにします。ピチパチいう油の音に注意深く耳をすませながら、いい頃合いを見計らい、用意した大皿へフライパンをひっくり返して、パッ。思わず出た歓声と拍手喝采。美しい焼き目の餃子が完成です。続いて水餃子が茹であがり、その場にいる全員の「はやく食べたい…‼」という気持ちが最高潮に。

巻き起こる「おいしい」と「しあわせ」の嵐

全ての料理を並べ終え、あゆ美さんを交えてみんなで同じテーブルに着席。いよいよ待ちに待った食事タイムのスタートです。コールスローはキャベツと玉ねぎの甘さと八朔の爽やかな香りで、軽やかな仕上がり。箸をすすめる手が止まりません。見た目も、さながら春の野原のよう。「春の野菜って、不思議とするする食べられるんですよね」とあゆ美さん。ごぼうのモチモチ揚げは本当にお肉のような食感。これはビールにも絶対合う!ということで、フロアで特別販売中のビールで1杯始める参加者も。そして、みんなでお皿を回し合って「ひとり何個ずつ?」なんて聞きながら、アツアツの餃子をパクり。口に入れた瞬間、じゅわっと旨味が広がり、少しの沈黙のあと、あちこちでこぼれる実感のこもった「おいしい…」の声。今回は特別に、地中海料理などで使われる辛味調味料アリッサをあゆ美さんがアレンジしたその名も「アユッサ」も用意。餃子には酢とアユッサの組み合わせがおすすめとのことで、早速試したところ、これまた「おいしいー!」の嵐。おいしい料理はどんどん会話を弾ませます。広島のおすすめの店の情報交換や、あゆ美さんの子ども時代の思い出など、話は尽きず、あゆ美さんとおいしい食卓を囲む、幸せな時間になりました。

 

 

Profile
大塩 あゆ美 | 料理家

出張料理「あゆみ食堂」 として季節ごとの旬の食材を使ったケータリングを提供。楽しい食卓を作りたいと日々奮闘中。著書に「あゆみ食堂のお弁当23人の手紙からうまれたレシピ」(文化出版局)http://ayumi-shokudo.tumblr.com/

Instagram:@ayumishokudo

あゆ美さんへのインタビュー:「季節のごはんに祈りを込めて」

 

※デイトワークショップスタジオは、2023年2月28日(火)を以て営業を終了いたしました。

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